入所棟では、入所されたその日に、認知症テスト(長谷川式簡易知能評価スケール)を実施しています。30点満点で、20点以下の場合は、認知症が疑われます。ロマンでは、5~25点までの方を対象に「認知症短期集中リハビリテーション」を行います。
その他にも、必要とされる方には言語や嚥下訓練を受けていただきます。今回は、そんな言語聴覚士によるリハビリについてお話します。
言語聴覚士が行うリハビリは、多岐にわたります。
認知症の方のリハビリは、日付の確認や計算問題の他に、「回想療法」を行なっています。「回想法」には、その方の思い出を語り合うことで、脳の活性化と精神的に安定させる効果があります。天気のいい日は、施設の周りを散歩しながら昔話に花を咲かせます。
また、紙で箱を作る手先を動かすものや、色別に輪投げをしたり数を数えながらボールを投げたりと、2つのことを同時に行いながら体を動かすリハビリもしています。
言語聴覚士は、リハビリの他にもご利用者のお食事の観察も行ないます。粗刻み・刻み・ペースト等、その方の嚥下の状態によって、食事の形態調整を行なっています。
人は歳を重ねていくと、若いころに比べあまり体を動かさなくなり、体力が落ちていきます。それと同じように、歳と共に口の機能が衰えていく傾向にあることを、是非意識してみてください。